失業保険(雇用保険)の受給の事にどうしても関心が行って、
職業訓練は先送りしているケースが多いようです。
失業保険と言う制度が生まれた背景を考えた時、本来職業訓練を
受ける準備があって、職業訓練を受けるための生活支援策として
失業保険を受給するのが好ましいと思います。
失業保険の関連事項として、失業率について復習しましょう。
◆失業率について
失業率とは、
「働く意思と能力があるのに仕事に就けない状態」
を測る尺度であり、労働力人口に対する失業者数の割合で
定義されています。具体的には、
完全失業率(%)=完全失業者÷労働力人口(就業者+完全失業者)×100
で導き出されます。
労働力人口の調査のやり方は、全国から無作為に選んだ約4万世帯に
居住する15歳以上の約10万人を対象とし、毎月末日までの1週間の
就業、不就業の状況を世帯ごとに調査票を配布し、記入して貰う事で
調査します。
ちなみに、ここで言う「完全失業者」とは、現在仕事がなく、仕事を
探していて仕事があればすぐに仕事に就く事が出来る人の事を指し、
求職活動を諦めて専門校や大学院に行ったり、家業を手伝ったりして
いる人は含められません。
1949年の4月までは、求職活動をしていなくても「失業」
としていましたが、この失業の条件を明確にする為に
「仕事を探していた者」とし、それまでの失業と区別する為に
「完全失業」と呼ぶようになったのです。
企業の求人数が増えると、就業者数が増加し、失業者数が減る為に
失業率が改善され、企業の求人数が減ると、就業者数が減少し、
失業者数が増加する為に失業率が悪化すると誤解されがちですが、
必ずしもそうとは言えません。
求人数が減少する中でも、完全失業者が就職する事を諦め、労働市場
からリタイアする事でも、失業率が改善する可能性があります。