約2年前に実施された雇用保険改正の狙いは、厳しい雇用情勢に
対応して失業した人達の再就職支援を制度上強化するものでした。
ちょうど2年前と言えば、派遣社員が派遣切りと言う厳しい状況に
置かれた時です。
現在運用されている雇用保険制度の中で、再就職手当について
復習を兼ねてご紹介いたします。
◆雇用保険制度改正後の再就職手当について
平成21年3月の『再就職手当』の改正内容は、給付率が支給残日数に
応じて30%から40%もしくは50%に引き上げられたことです。
▼再就職手当の支給残日数が
・所定給付日数の3分の2以上である場合 → 50%
・所定給付日数の3分の1以上である場合 → 40%
※なお、この改正内容は再就職した日が3年間の限定付きでした。
平成21年3月31日〜平成24年3月31日までに再就職した人という、
条件がありますので注意してください。
再就職手当とは、就職を促進するために給付される手当の一つです。
就職手当をもらうためには、いくつかの条件があります。
さらに、条件に当てはまったとしても、再就職した日の翌日から
1ヶ月以内に、再就職手当をもらうための手続きを行わないと
給付を受けることができません。
再就職手当は、基本手当を支給される残りの日数が所定給付日数の
3分の1以上(かつ45日以上)あることが給付資格の第一条件です。
「早めに再就職した分、支給しないで済んだ基本手当をお祝い金
代わりにまとめて払ってあげるよ。」という趣旨のお金なので、
基本手当をたっぷりもらった後で、再就職して、再就職手当ももらう
というわけにはいきません。
再就職手当は、雇用保険の被保険者対象となるような就職(1年以上
の継続雇用が確実な就職のみ)をする場合の他、自分で雇用保険の
被保険者を雇用するような事業を始める場合にも給付されます。
待機期間が過ぎた後でなければ再就職手当の給付対象にならなかったり、
待機期間が過ぎてからも1ヶ月間はハローワークが紹介した会社に就職
した場合のみ、再就職手当が給付されるなどの条件があるので、注意が
必要です。
他にもいろいろ満たさなければならない条件があるので、自分が
再就職手当の対象になるかどうかは、ハローワークに問い合わせて
みてください。再就職手当の対象にならなくても、就職手当の対象に
なるかもしれませんから、面倒でもきいてみた方がいいと思います。
平成21年3月31日以降、再就職したけど再就職手当もらっていない、
と言う方で再就職手当の支給条件を満たしている場合は、忘れずに
手当もらいましょう。
自分が再就職手当支給の条件を満たしているかどうか不明の方は
ハローワークで調べてもらうのが早道です。