行政書士の資格についてご紹介させていただきます。
難関国家資格の一つである行政書士ですが、弁護士に
なるための司法試験や税理士の国家試験と大きく異なる
のが受験資格がないということでしょう。
司法試験や税理士の受験を考えている人で、卒業した
学校が認定校以外の場合、大学に入り直すよりは行政
書士の試験に合格した方がやり易いので、理系学部から
の受験もできるという意味で、士業になるための門徒が
広がったといえます。
◆行政書士の受験資格について
行政書士とは、行政書士法に基づき、官公署に提出する
書類や権利義務・事実証明に関する書類、契約書の作成
の代理などを行う人、または、その資格のことを言いま
す。
弁護士や税理士と同じく法律の専門家であり、国家資格
です。行政書士は国家資格ですから、当然のことながら
国家試験を受け、それに合格した人であるわけです。
国家資格である以上、学歴などの受験資格があると思わ
れがちですが、行政書士に関しては、受験資格がありま
せん。つまり、年齢、性別、学歴、国籍などに関係なく
だれでも自由に受験ができるというわけです。
司法試験の受験資格が法科大学院卒業か又は予備試験
に合格しなければならないのから比べると、間口の広い
資格といえます。もっとも、このようになったのは平成
12年度からで、それまではいくつかの受験資格が必要
でした。
高卒以上とか、公務員歴や業務経験が3年以上、直接補
助する業務経験が4年以上などです。それが平成12年
度以降、規制緩和により“受験資格なし”となったので
す。
行政書士の資格試験は、受験資格がなくなり受験しやす
くなりましたが、試験自体が簡単になった訳ではありま
せん。士業と言われる、難関国家資格の一つには変わり
ありません。行政書士は、弁理士や税理士、司法書士と
いった“士業の入り口”だといわれています。登竜門的
資格で、行政書士の資格を取得することで、ほかの国家
資格の受験資格の窓口を開くことになります。
例えば、税理士。行政書士の職務経験を3年以上積むこ
とで受験資格を取得できます。社会保険労務士も、行政
書士になることで受験資格が生まれます。
仮に、行政書士になる前に社会保険労務士になろうとし
た場合、学歴などが必要になってきます。したがって、
このようなことを考えると、行政書士の受験資格をなし
とした理由が、学歴がなくてもほかの士業につくことが
できるチャンスがあるということになります。
行政書士の受験資格についてご案内させていただきまし
た。難関国家資格の士業の中では最初に受験したい資格
と言えるようです。しかし、行政書士に合格することで
将来の可能性が広がるとも言えるでしょう。