2012年02月22日

パート社員が失業保険をもらえない理由とは?

パート社員が失業保険(雇用保険の基本手当)をもらえない理由に
ついてご紹介させていただきます。

第一生命のやっているサラリーマン川柳に
『クレームも 社員じゃわからん パート出せ』

と言うのがありますが、この川柳は最近の企業における
パート社員の実態をよく物語っているのではないでしょうか。

パート社員がいなければ、仕事がうまく回っていかないのに
経営が厳しくなると、最初に解雇させられるという、正社員
でないばかりに不安定な雇用形態に置かれています。


失業した時、雇用保険の基本手当をもらうためには、就労時に
雇用保険に加入していければいけませんが、この雇用保険ですが、
労働時間が決定的な力を持っています。

パートやアルバイトといった立場でも、雇用保険への加入は
可能です。ですが現実的には、これらの立場に対して
雇用保険を適用する会社は一部のみです。

雇用保険の加入条件の一つに、次の項目があります。
「1週間に20時間〜30時間の所定労働時間」

つまり、この20時間から30時間という範囲外である場合は、
雇用保険の対象とならないということです。

企業にとって、雇用保険を適用する場合は、労働者に支払う
給与以外の労務費を拠出しなければいけないことになります。
この負担は企業の業績にかなり影響してくるので、多くの企業
では雇用保険の対象とならないような労働条件を設定している
ようです。

このような事情から、パートで働く人に対して、雇用保険対象
とならないような時間設定にしているケースがかなり多く見受
けられます。
個人商店などは特にそうですね。

【雇用保険対象外となる実施例】
たとえば、週に4回、1日5時間働けば週20時間になり、
雇用保険の対象となります。
しかし、その中の1回を4時間にするなど、かなり露骨に時間設定
を行い雇用保険適用外を講じているケースがよくあります。

こういった点を改善しないと、雇用問題はなかなか解消されない
のではないでしょうか。


パート社員で働くとき注意が必要なのは、表面上で提示されている
時間給や日給以外の雇用保険については求人広告などでは判別でき
ません。雇用保険の適用がされない条件が大半ですので、パート社員
でも雇用保険まで面倒みてくれるような求人があれば、その企業は
実際の雇用条件が格段に良いということになります。


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2012年01月31日

20歳前後の若年層が失業率が高い理由とは?

若年層と言われている20歳前後の人たちの失業率が高くなっています。

本来でしたら、雇用する企業側にとって一番採用したい世代であるにも
かかわらず、就職活動でなかなか内定がもらえず疲れ果てて、その結果
就職しないでアルバイトなどで生活するような状況に追い込まれる人も
います。

景気の良い時代には、考えられないような状況下となっているため、
就職活動(就活)で苦労している家族がいても、何も出来ないことから
辛い思いをされている親御さんも多いのではないでしょうか。

若年層の失業率が高くなった理由について、見ていきたいと思います。


20歳前後の若年層が失業率が高い理由とは?

近年になって、特に顕著になってきた雇用問題として、
「若年層の貧困」が挙げられます。

これには様々な理由がありますが、特に大きな理由として
「完全失業率の上昇」と「収入格差」があります。

まず失業率ですが、全体としての数字も上昇している中、特に15〜24歳の
若年層は、1995年〜2005年の10年間で3%も上昇しています。

これは、かなり異常な数字です。

若年層の雇用問題といえば、どうしても就職難という点に重きが
置かれてしまいますが、実は失業という状況に追い込まれる若年層も
増えているのです。

ただ、この原因は雇用する側にあるとは限りません。
自主的な辞職も、この世代にはかなり多いのです。

一番多いのは、「他にしたい事がないからその会社に入ったけど、
やる気が起きないので辞めた」というパターンです。
危機感のなさ、無気力といった現代の社会問題が、そのまま反映
されている形です。

しかし、失業率が高くなり、社会問題として幾度も取り上げられた事で、
「仕事に就けているだけでも幸せ」という考えも増えており、徐々に
この理由での辞職は減っているようです。
また、近年ではこの年代での寿退社などは確実に減っています。

一方、雇用側の問題としては、やはり「リストラ」や「倒産」といった
点が主な理由となります。

会社が倒産してしまった場合は、嫌でも失業せざるを得ません。
そして、倒産が増えてきている傾向にあるため、必然的に失業者は
増えます。その中で、倒産する前に人員整理を行う対象として、
まだ即戦力とはならない若年層にしわ寄せがきてしまっているのが
現状なのです。



若年層の失業率が高いことは、日本だけの話ではありません。
世界規模で起きていることとなっています。

企業などでは、経営が悪化すると、経費削減効果が大きい人件費に
目が当てられます。そして、人件費の高いシニア社員と辞めても
影響力が少ない就労年数の少ない若い社員がリストラ対象となる
ことも多いようです。

リストラの危機でも残したい社員としては、公的資格を所有して
いる人やスキルの高い社員でしょうから、職業訓練などで自分力を
高めていくことは、リストラの恐怖に負けない人材になっていく
可能性が高くなると思います。


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2012年01月12日

不況下での脅威「リストラ」とは?

雇用問題で聞きたくない言葉に「リストラ」があります。

失業保険などを受給申請する時、自己都合で退職したのでしたら
ハローワークに通うのも、就職活動するのも自分の意思でやっているので
理不尽な思いをすることはないと思いますが、長年にわたり会社のために
貢献してきたのに、経営難からリストラされたとなると、やり切れない
思いで再就職活動にも意欲が湧かないという負のスパイラルに陥って
しまうこともあります。

企業などで働いている人で、業績が良くて賞与なども増えている時は
意識しないけど、業績悪化の局面で心配なのが「リストラ」の脅威です。

それでは、リストラとは雇用問題の視点から、どのようなものか
見ていきましょう。


雇用問題におけるリストラとは?

1990年代から叫ばれてきた雇用問題の中で、最も社会的問題として
取り上げられる機会が多く、また多くの人が実際にその問題に直面
しているものといえば、やはり「リストラ」でしょう。
リストラとは、本来「再構築」という意味であり、ポジティブな意味でも
使用できる言葉ですが、実際に使用されている意味は「健全経営を目指す
ための従業員の解雇」となっています。

リストラが抱える大きな問題は、従業員、労働者に非があるわけでも
ないのに失業するように強制されてしまう点にあります。
そういう意味では、懲戒免職や懲戒解雇よりも悲惨な結果と言わざるを
得ません。自分の意思でないからですね。

リストラを企業側が行う理由には、
「人件費等の削減」「業務の効率化、スリム化」等が挙げられます。

この中でも特に、経費削減などの理由で人員整理を行う場合は
「整理解雇」と言います。
これは、懲罰的な意味合いを持つ懲戒解雇とは異なり、信頼関係の崩壊、
破綻による解雇という事で、やや定義が曖昧です。

整理解雇には、一応「四要件」と呼ばれるものが存在し、それを満たす
ことが条件となっていますが、これも法令等で定められているわけではなく、
実際に適用しているケースはそう多くありません。

【整理解雇の四要件】
 1.人員整理の必要性
 2.解雇回避努力義務の履行
 3.被解雇者選定の合理性
 4.手続の妥当性

会社の経営者も経営破綻となれば、株主訴訟に発展する可能性が十分
ありますから、個々の従業員の事よりも経営者に都合のよい対応が
行われるのはよくある話です。

こういった事もあって、整理解雇においては、しばしば「不当解雇」
と指摘されるケースがあります。つまり、正当な理由なく事業主が
一方的に解雇を言い渡すケースですね。
この不当解雇が、大きな雇用問題のひとつとなっています。

自分の勤務先が経営状態がどうかは、有価証券報告書を見れば分かり
ますし、ホームページのある会社でしたら4半期ごとに財務状況が
公開されているので確認できます。
自分の勤務先の確認は、自らチェックするくらい用心した方がよい
時代かも知れませんね。

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2012年01月10日

失業が多くなった原因は中小企業にあった?

就職氷河期の時代となって何年も経ちますが、日本の経済が
成長過程から停滞、不況と悪化していった原因に、日本の
中小企業の業績悪化が関係していると言うと、ちょっと驚く
方もいるかもしれませんね。

でも、資源の乏しい日本が世界に対して優位なのは技術力です。
その技術力を底辺で支えているのが日本にある多くの中小企業
ではないかと思います。

中国に現地法人のある企業に勤めている方なら、日本では
中小企業に仕事を出しても、大企業がやっているような品質基準
(ISO9001など)に適合した商品を納品してもらえますが、中国
などでは日本と同じようには行きません。
「会社の備品である道具を、私物のような感覚で持ち帰る。」
のを見て驚いた、などと言った現地に行った人の話を聞いたことが
ありますが、日本の強みは底辺を支えている中小企業のしっかり
したところでしょう。

日本の強みである中小企業ですが、経済のグローバル化などで
今までのやり方では利益が出せず苦しんでいる企業が増えています。
雇用問題を考える時、実はこの中小企業の経営難が影響している
ようです。


失業が多くなった原因は中小企業にあった?

雇用問題は非常に広い意味を持ちますが、その中でも最も大きな
課題となっているのが、失業です。

雇用は、単に就職して何等かの仕事に就くという意味だけには
留まりません。「雇用する」という言葉が、大体において
最初の契約、すなわち就職の際に使用するため、就職と同じような
意味で使われる事がありますが、実際には就職後にその事業所と
労働に関する契約を結んでいる期間全てが「雇用」であり、
その間に起こるすべての問題が「雇用問題」となります。
よって、失業も立派な雇用問題のひとつなのです。

現代社会において、失業は決して珍しいものではありません。
失業率の推移を見てみると、1980年代〜90年代前半は2〜3%で
推移していましたが、90年代後半に入ると4%前後まで上昇し、
2000年代には4〜6%にまで上がっています。

つまり、バブル前から2倍にまで上がっているという事です。
日本は世界的に見ると安定している方ではありますが、
それでもジワジワ上がり続けており、傾向としては
あまりよくはありません。

この失業者数というのも、雇用問題の主要なひとつとして
常に取り上げられています。
失業の背景には、当然ながら景気、経済の斜陽というものが
ありますが、その中でも特に深刻なのは、中小企業の落ち込みです。

日本における中小企業の占める割合は、実に99%以上。
つまり、会社、企業のほとんどは、この規模という事です。
失業率が高くなってきた理由は、日本の中小企業の業績悪化に
あると言えるでしょう。

したがって、失業問題を見ていく上で、中小企業が活性化しない限り、
失業者数は増え続ける事になります。雇用問題の中核を担うのは、
中小企業に関する問題と言っても過言ではないのです。


失業率が高くなった原因として中小企業のことについて触れましたが
あまり心配ばかりする必要もありません。中小企業の経営者も時代の
変化の中で、軌道修正をしていますし、新たなビジネスも生まれて
います。今までのやり方に執着しないで、柔軟な対応が出来れば、
失業率が高い時代でも自分にあった就職先が見つかると思います。
posted by 7fukujin at 12:47| Comment(0) | TrackBack(0) | 失業保険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年10月31日

日商簿記検定が人気な理由とは?

事務系の仕事で、いつの時代でも人気が高い職種に簿記があります。
会社を経営していく上で、お金の管理は欠かせませんが、その大事な
役割を担うのが会計や経理と呼ばれる財務関係の担当者です。

昔でしたら番頭でしょうか、今の時代はコンピュータを駆使して
仕事をするようになったかもしれませんが、基本は同じです。
商業高校などでは女子の比率が断然高いのですが、商業高校の
学生などは学校として簿記検定を受験するカリキュラムも用意
されている学校が多いようです。

さて、簿記検定ですが運営団体によって何種類かありますが、
やはり日商簿記が一番人気が高いようですね。
どうして日商簿記が人気なのかと言うと、運営団体が日本の
財政を代表する「日本商工会議所」だから業界の信頼度が断トツ
だからでしょう。

日商簿記の検定試験について整理してみると、以下のように
なります。


◆日商簿記の検定試験概要

日本で行われている簿記検定は、全部で4つの団体が行っている
簿記検定試験がありますが、その中で最も権威のある検定は、
「日本商工会議所 簿記検定」です。

正式名称は「日本商工会議所及び各地商工会議所主催簿記検定」
ですが、しばしば「日商簿記」という名称で呼ばれています。

日商簿記は、日本商工会議所、及び各地商工会議所が1954年から
実施している簿記検定試験で、1955年からは年2回の体制で行われ、
1997年以降は年に3回の検定が実施されています。

実施回数が増えているということは、それだけ受験人数が増えて
いるということであり、日商簿記の需要の高さを窺わせます。
簿記という技能の需要が伸びていることで、最も権威のある検定も
需要を伸ばしている、ということですね。

日商簿記の試験日は全国統一日程となっており、6月、11月、2月
に行われています。ただし、2月の試験に関しては、2級以下の
検定しか受けられないので注意が必要です。

受験料は1級が7,500円、2級が4,500円、3級が2,500円、
4級が1,600円となっています。

簿記検定試験の中身は、4級が「商業簿記」の基礎、3級が同じく
「商業簿記」の基礎および応用、2級が「商業簿記」と「工業簿記」、
そして1級が「商業簿記」と「会計学」「工業簿記」「原価計算」
となっています。

徐々に内容が複雑になり、試験時間も長くなります。
合格ラインは総じて70%となっており、70点以上獲得すれば合格
ということになります。ただし、1級に関しては科目ごとに足切り
があり、4つの科目のうち、ひとつでも4割未満の得点であった
場合は不合格となります。

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posted by 7fukujin at 21:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 失業保険 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする